私は意識が集中する時間が好きです。
ゆえに酒やギャンブルの類は身を滅ぼしそうですので敬遠しています。
若い頃は何事にも興味が向きましたが、年を重ねて感性や感覚がすり減ったのか、
多くの事柄に感心が向かわなくなりましたが、バイクはなぜか飽きません。
面白いのは、若い頃にバイクに熱中した時と同じくらい、あるいは今の方が面白いという事です。
何故、バイクは楽しいのでしょうか?何回も自問しましたが、なかなか発見できません。
私は部分的に神経質な性格で、それはネガティブにもポジティブにも変化します。
バイクは、こういう性質を有為な方向に変えてくれます。運転していてクラッチが重く感じれば、
クラッチワイヤーに注油したくなります。軽くなったレバーを握ると嬉しくなるものです。
悪い箇所を発見して改善するという様に、バイクは神経質な性質を良い方向に変化させてくれます。
こういう性質ですので、日常生活でイヤな事が多いとイライラしがちですが、
バイクに乗ると意識が集中して些事に気が回り、自分の五感を総動員するので感覚が生き生きとします。
その内、イライラしていた事を忘れます。
反対に、リラックスして何事もうまく向かっている時の私のバイクは調子がイマイチです。
調子が悪い、調整が必要と分かっていても、壊れなければいいとそのままです。
ひどい時は、ただ動いているだけの交通機関でしかありません。
バイクが面白いと感じる理由の一つは、バイクが自分の心理や感情を変化させるという点です。
バイクを通して自分を見ているのかもしれません。
バイクは肉体や精神との距離が非常に近い乗り物なのでしょう。