ツーリングで感じた「母なる自然」

私は物心つく頃から東京の住宅街で育ちましたので、自然には敬意と憧れを持っていますが、
自然の中で育った人は、私のような感情を持ち合わせていない方もいます。

地方出身者の知人は、「海はゴミ捨て場だ」と発言してまして驚きました。
そういえば漫画家の西原理恵子さんも、作品の中の話ですが、海にポイポイとゴミを捨てていました。
自然の中で生活していれば、それも当然なのかもしれません。自然は尊いものと思う私の方が観念的なのでしょう。

若い頃、北海道にツーリングに向かい、その大自然に感動しました。
面白いもので、30を超えた頃から本州の自然、と書くと曖昧なのですが、人の手が入った自然も好きに
なりました。里山や昔の街道、棚田などがそうです。ツーリング中にこれらを眺めていると、
不思議と安堵します。自然を征服したのではなく、自然を活用し調和した先人は立派だなと感心します。

寂れた棚田

寂れた棚田

ここ10年くらい、耕作を放棄した棚田が増えたように思えます。
高齢化や過疎化など、様々な理由があるのでしょう。

画像の棚田は、新潟県の国道403号から写しました。
私は農業に不案内ですので仔細は不明ですが、ここも耕作を放棄した棚田に見えました。

日本の気候や風土は、植物の繁殖に最適で世界でも屈指だそうです。あと何十年経つと、この棚田も元の山に戻り消滅するのでしょうか。そこに人の善悪や観念、感傷は及びません。やはり自然の力は偉大です。